コラム⑤ 健康診断

皆さん、健康診断は受けられていますか?

 いつも決まった検査をしている方が多いと思いますが、50歳以上の男性の方は、一般的な採血検査に加えてオプション(市区町村で金額は異なります)でついている前立腺がんのマーカー(PSA採血)を加えてみてはいかがでしょうか。

 近年食生活の欧米化により日本でも前立腺がんが急増しています。

特に排尿障害や夜間頻尿(就寝後2回以上トイレに行く)などの症状のある50歳以上の男性の方は、健康診断で一度PSA採血を組み込むのも検討してみてください。

コラム④ 骨盤臓器脱

第2・第4土曜日の外来を担当している川﨑です。

みなさん、骨盤臓器脱という疾患をご存知でしょうか? 

女性特有の泌尿器科疾患のひとつで、膀胱や子宮、直腸などの臓器が膣から下がって出てくるという症状があります。

原因はさまざま言われていますが、妊娠・出産、閉経、加齢などにより骨盤臓器を支える骨盤底筋力の低下によるものと考えられています。

患者さんからは、

「お風呂に入っているときにピンポン玉のようなものが触れてびっくりした」

 「午前中はどうもないけど、夕方になると下がった感じ、引っ張られて不快感がある」

 「朝はよく排尿できるけど、夕方は残尿感がありおしっこが出にくい」

 「膣から飛び出しているボール状のものを押し込んだらおしっこが出る」

 「最近排便しにくい。便が出そうなのに出しにくい」

などの訴えがあります。

軽度の症状は、骨盤底筋体操という骨盤底筋の筋肉トレ理学療法で改善します。

中等度以上になると外科的手術の適応になります。

 似たような症状でお悩みの方がいらっしゃったら、ぜひ一度ご相談ください。

 

4月より院長交代のお知らせ

以前よりお伝えしておりました通り、2024年4月1日より高山泌尿器科五条クリニックの院長に高野徳昭(たかのなるあき)が就任致します。

なお、診察は4月15日から担当致します。

4月以降の診療担当医に関しては、下記となります。あらかじめご了承ください。

 

 

新体制となる高山泌尿器科五条クリニックをこれからもよろしくお願い致します。

 

コラム③ 腎盂腎炎

今回のコラムは、前回お伝えした膀胱炎が原因となって起こる腎盂腎炎についてお伝えします。

膀胱炎が原因となって、腎盂腎炎になることがあります。

膀胱で繁殖した細菌が尿管をさかのぼり、腎臓に到達して炎症を起こしてしまいます。

症状としては、背中や腹部の痛みと高熱がみられます。

細菌が腎臓から血流にのって全身に広がると命に関わることもあります。

発熱があるときはできるだけ早く病院を受診しましょう。

 

 

治療は抗生剤などの薬物治療および十分な水分摂取で利尿をつけることですが、症状がおさまっても決められた薬は飲み続けましょう。

細菌を退治してしまうことが慢性化しないためにも重要です。

コラム② 膀胱炎

今回は泌尿器関連で女性に多い「膀胱炎」についてお伝えします。

 膀胱炎は大腸菌などの細菌が尿道から膀胱に入り込み、中で炎症を起こしてしまうものです。尿道が短い女性に圧倒的に多くみられます。

下腹部に痛みを感じたり、排尿時に差し込むような痛みを感じます。また、排尿の回数が増えて30分~1時間ごとにトイレに行くこともあります。

治療は抗生剤などの薬物治療を行います。

 予防のために、普段から水分を多くとり下腹部を清潔にして、尿意を我慢しないように気をつけましょう。

コラム① 尿路結石

暑くなってくると皆さん熱中症に関しては注意をされると思いますが、泌尿器科で増えてくる病気の一つに「尿路結石」があります。

今回は「尿路結石」についてお伝えします。

尿路結石は、腎臓でできた結石が尿路に詰まり、尿の流れが悪くなってしまう病気です。

特に夏場は水分が不足しがちになるため、尿の濃度が上がり、結石ができやすくなります。

尿路結石の典型的な症状としては、激しい痛みと血尿があります。

痛みが激しい場合は、痛みを抑える座薬や点滴などを投与します。

ただし、鎮痛薬だけでは結石はなくなりません。自然に出てくるのを待つか、外科的治療を行います。

水分を十分にとり(1日2リットル以上が目安)、バランスのとれた食事をとり、適度な運動をすることが再発の予防になります。

毎日の生活の中で少し気を付けることで、これからも快適な暮らしを愉しみましょう。