5月担当医変更のお知らせ

医師が不在となるため、下記の通り担当医を変更いたします。

患者の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほど宜しくお願い致します。

5月18日(土)     川﨑 麻己 → 高野 徳昭

5月25日(土) 高野 徳昭 → 川﨑 麻己

 

検査⑤ おしっこの”pH”ってなに?

寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

今回は、おしっこのpHとは何なのかについてお話したいと思います。

当院を受診された患者さんから、「おしっこのpHってなに?」「この数値は正常なの?」というような質問を受けることがあります。

おしっこのpH(ピーエイチ、ペーハー)というのは、おしっこが酸性なのかアルカリ性なのかをあらわしており、試験紙を使って検査します。pH7が中性、1~6は酸性、8~14がアルカリ性をあらわし、正常なおしっこのpHは弱酸性(6前後)ですが、5~8程度で変動しています。

おしっこのpHは食事などの影響を受けることがありますので、肉や魚、乳製品などの動物性食品を多くとると、尿は酸性に傾きます。また、低栄養状態、水分不足、激しい運動の後でも酸性になることがあります。

野菜や穀物、果物などの植物性食品を多くとると、アルカリ性に傾きます。

おしっこのpHは、結石のできやすさにも関係しており、酸性では尿酸結石、シスチン結晶、アルカリ性ではリン酸カルシウム結晶、リン酸アンモニウムマグネシウム結石ができやすくなります。

また、病気の診断の補助として役立てられる場合もあります。

酸性(6未満):高尿酸血症(痛風)、糖尿病、発熱 など

アルカリ性(8以上):膀胱炎や尿道炎などの尿路感染、腎不全 など

さきほどもいった通り、おしっこのpHはさまざまな影響により正常でも変動しています。pHの数値だけで病態を判断することは難しいので、あくまで参考程度にされてくださいね。

気になることがあれば、お気軽にスタッフにお尋ねください。

検査④ ビリルビン尿

 みなさんは、ビリルビン尿という言葉を聞いたことがありますか?
おしっこの異常なのですが、腎臓ではなく胆嚢・肝臓が原因となります。
今回は、そのビリルビン尿について少しお話をします。

 ビリルビン尿の色は、このように黄褐色(濃い黄色~茶色)をしています。

おしっこをした時に泡が立ちやすく、その泡自体も黄色く染まるのが特徴です。

ビリルビンという物質は、肝臓から胆道を通って腸の中に“胆汁”として排出され、通常は尿に排出される ことはありません。しかし、肝臓や胆嚢の機能が悪いと、ビリルビンは血中に増加し、腎臓から尿中に排泄されます。これにより、尿がいつもより褐色かかった色になります。

 当院は、尿検査でまず色などを見て、その後必要であれば採血を実施します。

このように、尿検査では腎臓の異常だけでなく、肝臓の異常をとらえられることもあります。

ただし、朝一番の尿や、汗をたくさんかいた後など、身体が脱水になると、腎臓で濃縮された尿が作られることがあり、この濃縮尿も濃い黄色をしています。

濃縮尿とビリルビン尿との違いは、一時的なものであること、「泡まで黄色い」のかどうかがひとつの目安になります。

 

おしっこの色に関して、「いつもと違うな」と感じたり、気になることがあれば、一度五条クリニックをご受診ください。

           

検査③ 血尿

前回までは、尿検査のいろいろな検査項目についてお話ししました。
今回はその中の“潜血・赤血球”の項目、いわゆる血尿についてお話しします。

 皆さん、おしっこが赤いと「血尿だ!」と思いますよね?
実は、おしっこが赤くなくても、尿に血が混じっている場合があるんです。

 血尿には、大きく分けて2種類あります。

  • 肉眼的血尿:赤っぽい尿、黒っぽい尿など、見た目で血液が混じっていることがわかるもの。
  • 潜血尿(顕微鏡的血尿):見た目には分からないが、試験紙や顕微鏡検査によって赤血球の存在が確認出来るもの。健康診断や病院の尿検査で指摘されます。

 尿に血が混じるということは、尿路(おしっこの通り道)のどこかに出血があることをあらわしています。尿路というのは、腎臓、尿管、膀胱、尿道からなっており、これらの臓器のどこかに出血が見られる場合に、おしっこに血が混じることになります。

どちらであっても、出血の原因はどこなのか、尿路に異常がないかを調べる必要があります。

そのために、当院では必要に応じて細胞診、レントゲン、エコー、膀胱カメラなどの検査をおこなっていきます。

血尿が出ても、痛みがなく無症状であったり、症状が自然におさまることもありますが、放っておかずに受診することをおすすめします。

 血尿に関する具体的な疾患に関しては、次回コラムにてお話する予定です。

 

検査② 尿沈渣

【検査①】尿検査 のブログで検尿検査結果についてお話しましたが、今回はさらに詳しく尿沈渣(顕微鏡検査)の部分についてお話します。

検尿検査で、感染や出血などの徴候や尿に混濁(尿の濁り)があった場合、尿沈査(顕微鏡検査)という検査をする場合があります。

尿沈渣(顕微鏡検査)というのは、尿を遠心分離機にかけ、沈殿した細胞や赤血球・白血球・結晶・細菌などの固形成分を顕微鏡で観察し、種類や数を調べる検査です。

 

このように尿沈渣(顕微鏡検査)をすることにより、より詳しい尿の状態を知ることが出来ます。

尿路感染の有無や程度を調べたり、腎障害をはじめとするさまざまな病気を見つける手がかりとなります。

検査① 尿検査

最近朝晩の寒暖差が激しくなっておりますが、体調などに変化はありませんか?

今日はおしっこ検査(検尿)について少しお話しようと思います。

当院では来院したら最初に必ず検尿を取ります。

検尿を行うと必ずこのような結果用紙に結果を記入して患者様にお渡ししています。

 

このように尿検査1つで色々な事がわかります。

先生がこの結果を見て、レントゲン・エコー等の詳しい検査を行って病気の原因を見つけていきます。

1つ1つ検査に対して説明しながら進めていくので、不安な事や心配なことは直ぐに先生に相談できます。

コラム⑦ 血尿

皆さん、今回は血尿に関してお伝えします。

血尿が生じたとき、様々な疾患の可能性が示唆されます。

排尿時痛をともなう場合は急性膀胱炎や急性尿道炎などが考えられます。

右もしくは左の側腹部痛(腰部痛)をともなう場合には、尿管結石や腎盂腎炎などの可能性があります。最も注意しなければならない血尿は、無症候性肉眼的血尿(痛みなどの症状のない血尿)です。 無症候性肉眼的血尿の場合は、尿路(腎盂~尿管~膀胱)の悪性疾患のことがあります。

 そのような症状の場合はすぐに泌尿器科をご受診ください。検査ブログ③にも血尿について掲載してますのでご覧ください。

コラム⑥ 前立腺肥大と飲酒

今回は前立腺肥大とお酒の関係についてお話します。

元来、前立腺肥大症の持病がある方は、深酒することでさらに尿の出方が悪くなることがあります。

なぜお酒を飲むと尿の出が悪くなるのかというと、次の通りの理由があるからです。

前立腺には血管が豊富に通っています。お酒を飲むことで前立腺の血流も多くなり、もともと肥大している前立腺が一時的にさらに大きくなります。

その大きくなった前立腺が尿道を圧迫するのでおしっこの通り道をふさいでしまい、そのため尿が出なくなってしまうということなのです。

 楽しい時間を過ごすためにも、お酒の量はほどほどにしてお過ごしください。

コラム⑤ 健康診断

皆さん、健康診断は受けられていますか?

 いつも決まった検査をしている方が多いと思いますが、50歳以上の男性の方は、一般的な採血検査に加えてオプション(市区町村で金額は異なります)でついている前立腺がんのマーカー(PSA採血)を加えてみてはいかがでしょうか。

 近年食生活の欧米化により日本でも前立腺がんが急増しています。

特に排尿障害や夜間頻尿(就寝後2回以上トイレに行く)などの症状のある50歳以上の男性の方は、健康診断で一度PSA採血を組み込むのも検討してみてください。

コラム④ 骨盤臓器脱

第2・第4土曜日の外来を担当している川﨑です。

みなさん、骨盤臓器脱という疾患をご存知でしょうか? 

女性特有の泌尿器科疾患のひとつで、膀胱や子宮、直腸などの臓器が膣から下がって出てくるという症状があります。

原因はさまざま言われていますが、妊娠・出産、閉経、加齢などにより骨盤臓器を支える骨盤底筋力の低下によるものと考えられています。

患者さんからは、

「お風呂に入っているときにピンポン玉のようなものが触れてびっくりした」

 「午前中はどうもないけど、夕方になると下がった感じ、引っ張られて不快感がある」

 「朝はよく排尿できるけど、夕方は残尿感がありおしっこが出にくい」

 「膣から飛び出しているボール状のものを押し込んだらおしっこが出る」

 「最近排便しにくい。便が出そうなのに出しにくい」

などの訴えがあります。

軽度の症状は、骨盤底筋体操という骨盤底筋の筋肉トレ理学療法で改善します。

中等度以上になると外科的手術の適応になります。

 似たような症状でお悩みの方がいらっしゃったら、ぜひ一度ご相談ください。