検査③ 血尿

前回までは、尿検査のいろいろな検査項目についてお話ししました。
今回はその中の“潜血・赤血球”の項目、いわゆる血尿についてお話しします。

 皆さん、おしっこが赤いと「血尿だ!」と思いますよね?
実は、おしっこが赤くなくても、尿に血が混じっている場合があるんです。

 血尿には、大きく分けて2種類あります。

  • 肉眼的血尿:赤っぽい尿、黒っぽい尿など、見た目で血液が混じっていることがわかるもの。
  • 潜血尿(顕微鏡的血尿):見た目には分からないが、試験紙や顕微鏡検査によって赤血球の存在が確認出来るもの。健康診断や病院の尿検査で指摘されます。

 尿に血が混じるということは、尿路(おしっこの通り道)のどこかに出血があることをあらわしています。尿路というのは、腎臓、尿管、膀胱、尿道からなっており、これらの臓器のどこかに出血が見られる場合に、おしっこに血が混じることになります。

どちらであっても、出血の原因はどこなのか、尿路に異常がないかを調べる必要があります。

そのために、当院では必要に応じて細胞診、レントゲン、エコー、膀胱カメラなどの検査をおこなっていきます。

血尿が出ても、痛みがなく無症状であったり、症状が自然におさまることもありますが、放っておかずに受診することをおすすめします。

 血尿に関する具体的な疾患に関しては、次回コラムにてお話する予定です。