検査④ ビリルビン尿

 みなさんは、ビリルビン尿という言葉を聞いたことがありますか?
おしっこの異常なのですが、腎臓ではなく胆嚢・肝臓が原因となります。
今回は、そのビリルビン尿について少しお話をします。

 ビリルビン尿の色は、このように黄褐色(濃い黄色~茶色)をしています。

おしっこをした時に泡が立ちやすく、その泡自体も黄色く染まるのが特徴です。

ビリルビンという物質は、肝臓から胆道を通って腸の中に“胆汁”として排出され、通常は尿に排出される ことはありません。しかし、肝臓や胆嚢の機能が悪いと、ビリルビンは血中に増加し、腎臓から尿中に排泄されます。これにより、尿がいつもより褐色かかった色になります。

 当院は、尿検査でまず色などを見て、その後必要であれば採血を実施します。

このように、尿検査では腎臓の異常だけでなく、肝臓の異常をとらえられることもあります。

ただし、朝一番の尿や、汗をたくさんかいた後など、身体が脱水になると、腎臓で濃縮された尿が作られることがあり、この濃縮尿も濃い黄色をしています。

濃縮尿とビリルビン尿との違いは、一時的なものであること、「泡まで黄色い」のかどうかがひとつの目安になります。

 

おしっこの色に関して、「いつもと違うな」と感じたり、気になることがあれば、一度五条クリニックをご受診ください。