寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、おしっこのpHとは何なのかについてお話したいと思います。
当院を受診された患者さんから、「おしっこのpHってなに?」「この数値は正常なの?」というような質問を受けることがあります。
おしっこのpH(ピーエイチ、ペーハー)というのは、おしっこが酸性なのかアルカリ性なのかをあらわしており、試験紙を使って検査します。pH7が中性、1~6は酸性、8~14がアルカリ性をあらわし、正常なおしっこのpHは弱酸性(6前後)ですが、5~8程度で変動しています。
おしっこのpHは食事などの影響を受けることがありますので、肉や魚、乳製品などの動物性食品を多くとると、尿は酸性に傾きます。また、低栄養状態、水分不足、激しい運動の後でも酸性になることがあります。
野菜や穀物、果物などの植物性食品を多くとると、アルカリ性に傾きます。
おしっこのpHは、結石のできやすさにも関係しており、酸性では尿酸結石、シスチン結晶、アルカリ性ではリン酸カルシウム結晶、リン酸アンモニウムマグネシウム結石ができやすくなります。
また、病気の診断の補助として役立てられる場合もあります。
酸性(6未満):高尿酸血症(痛風)、糖尿病、発熱 など
アルカリ性(8以上):膀胱炎や尿道炎などの尿路感染、腎不全 など
さきほどもいった通り、おしっこのpHはさまざまな影響により正常でも変動しています。pHの数値だけで病態を判断することは難しいので、あくまで参考程度にされてくださいね。
気になることがあれば、お気軽にスタッフにお尋ねください。